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新しい薬が誕生するための最終過程に、
有効性と安全性の評価を行う「治験」という制度があります。
治験サイトに登録するまでは、「人体実験」「怪しいけど報酬が高額」
などのイメージだけがあって、
一般市民とは関係のないもの、だという思い込みがありました。
ところが色々と調べていくうちに、治験はボランティアであり、
薬を作る過程で必ず必要なものであり、
将来の患者さんへの社会貢献であるということ、
交通費や負担軽減費として報酬が支払われるということが分かりました。
誰かがやらなければ、薬は出来上がらない。
ボランティアではあるけど、結果として報酬もいただけるという。
「よし!私もやるぞ!」と一大決心をして、治験ボランティアのサイトに登録をしました。
ちょうど私にぴったりな治験情報があったので、早速電話。
○月○日
どきどきしながら、治験ボランティア会に電話をした。
その治験の条件にあうかどうか、2日後に健康診断をすることになりました。
「3日前からお酒や激しい運動は控えてくださいね」と言われてドキッ。
「昨日お酒を飲んだんですけど・・・」と答えると、
「そうですか・・・。まあ、これから飲まないでいただければ
大丈夫だと思いますよ」との返答。
お酒強いし、きっと大丈夫だよね。
○月○日
健康診断日。
2時の予約なので、余裕を持って12時に家を出た。
4時間前から一切の飲食(水・麦茶除く)禁止なので、
寝過ごした私は朝から何も食べてない。
お腹減った・・・。
指定されたビルには人がたくさんきていた。
すでに他の治験に参加している人がほとんどのよう。
カルテのようなものを手に、順番待ちをしている。
エレベーターで青い患者服を着ている男性の集団に遭遇。
この人たちは、宿泊の治験に参加している人たちなのかな。
私が参加した説明会には10人ほどが来ていました。
「治験について」という資料が配られ、治験についての分かりやすい説明を受けます。
それから、同意書のようなものを書いたり、自分の体調について書いたり。
40分くらいで終了。
そして場所を移動して、健康診断。
検尿、身長・体重測定、血液検査、心電図、問診。
キレイで置き雑誌の充実した待合室だったので、不安は全然なかった。
30分くらいで終了。
今回応募した治験はある種のアレルギーを持った人を対象にしていたので、
もしも血液検査でアレルギー反応が出なければ参加できない。
参加できなくても、無料で健康診断をしてもらえただけでもよし、としなくちゃいけないな、
と思った。
健康診断の結果は2週間くらいで自宅に郵送されてくるそうです。
治験の条件に当てはまった人には、郵送よりも先に電話がかかってくるらしい。
○月○日
治験ボランティア会から電話がかかってきた。
「治験の条件には該当したのですが、血液検査で数値が高いものがあったので
再検査にきて頂けますか」とのこと。
えー?数値に異常??
なんだろう。なんでだろうー。
該当ってことはアレルギー反応は出てるってことだし、さらに他にも異常があるなんて、
私って不健康なの・・・?
「検査の前日にお酒ってたくさん飲まれました?」
「いいえ、飲んでいませんけど」
「そうですかー、肝臓の数値が高かったので。」
「肝臓・・・」
「お酒を飲むとあがるんですよー」
「飲んでないです・・・」
ずんずん落ち込む気持ち。
でも仕方ない。
再検査に行きます。
○月○日
健康診断の結果が郵送されてきた。
電話で言ってた通り、肝臓の数値が高い。高すぎる・・・。
○月○日
再検査の日。
この前と同じく、2時の予約。
受付で「再検査」と書かれた紙をもらい、クリニックへ。
またエレベーターで患者服の男性集団と遭遇。
楽しそうにおしゃべりしてる。
クリニックで、尿検査と、血液検査だけをして、たったの10分足らずで終了。
往復2時間半かけてこの10分のために・・・と思うと落ち込む気持ち。
渡された紙を持って受付へ戻ると、
「あ、ちょっと座って待っててくださいね」と言われ、
何か書くことでもあるのかな?と座っていると、
「これ、今日の交通費です」と茶封筒を渡された。
え?だって、健康診断は交通費自己負担じゃないの?もらえるの?わーい!!
受け取りのサインをして、心晴れやかにビルを後にした。
封筒の中身は3千円。
こんなにもらっていいのかな?
だって、電車代は往復1000円ちょっとだもん。
前回とあわせても、まだお釣りが出ちゃうよ。ラッキー♪
これで再検査の結果が良ければバンザイなのになぁ。
○月○日
再検査の結果が郵送されてきた。
検査結果と、「今回は参加してもらうことができません」というお手紙。
再検査でも数値が高く、さらに尿検査でもひっかかってる。
「要診療」に丸がついてました。がっくり。
というわけで、私は今回治験ボランティアに参加することができませんでした。
残念でしたが、健康診断を受けなければ全く気がつかなかった体の異常を
知ることができてとても良かったです。
アレルギーがあるということもはっきりと分かったし。
「治験」という言葉に持っていた偏見も解消することができたし、いい体験ができました。
私にもできるボランティアとして、健康を取り戻したら、またチャレンジしたいと思います。
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